現役パパ看護師が公衆衛生大学院(MPH)を目指す!

都内小児集中治療室に勤務する現役看護師が、公衆衛生修士Master of public healthを目指します。

国際協力における共通の課題

 

こんにちは!

 

今日は福岡で開催されている、国際保健医療学会 西日本地方会に参加しています。

将来のための情報収集です。

 

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国際保健医療学会、アツイです!

各国で活動されている協力隊の方やNGOの方々が一堂に集まり、現地で実施したことと成果を報告したり、各地にどのような問題が潜んでいるのか研究した報告をしたりと、やはり普段病院にこもり切って臨床をしている看護師にとっては大変刺激的な発表ばかりです。



この学会に参加して、得られてことは大きく2つ!

「同じ方向を向いた日本人がこんなにも多くいるのか」という気づきと、

そして「その人たちが共通して抱えている問題は、人材の確保と財源の確保」なのだということです。

 

 

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この収穫は大きいです。

 

まず1つ目の

「同じ方向を向いた仲間の多さ」についてですが、私はこれまで途上国協力を志す日本人はそう多くないのだと思っていました。そしてその多くはJAICAMSF (国境なき医師団)などに所属しているものだと思っていましたが、この学会の参加者の多くは大学あるいは病院所属の医療者であるということです。ちなみに発表者の多くは看護師で、やはり圧倒的に日本赤十字の方が多いです。

 

仲間は多い方がいいと言いますが、国際協力においてこれは絶対的に正だと思います。

世界の問題は、誰か一人がコマンダーになって少数精鋭でできるものではありません。そして、何かの技術を極めた人が一人いればその問題がどうにかなるわけでもあありません。とにかくマンパワーが必要です。そして、その中でメンバーそれぞれの得意分野を十二分に発揮できるよう役割の割り当てをするコマンダーが必要なのです。

人を集め、組織化し、体系的にアプローチするということが、ただの善意による行動と、国際問題を根本から解決するための行動との違いの1つのようです。

 

 

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2つ目の「人材確保と財源の確保が共通の問題」についてですが、前述したようにやはり莫大なマンパワーを必要とする分、各組織が人材確保に苦労しているようです。

また、金銭面においては、現状では途上国協力を行うNGO団体の財源の9割は寄付や援助から来ているそうです。

そうやって運営しているNGOの方々自身もおっしゃっていましたが、そういった資金援助を受けているのでは、結局は持続可能とは言えないのです。

そのための打開策をシンポジウムでディスカッションしました。

 

やはり、解決の鍵になりそうなのは”ビジネス”です。

日本人は特にですが、医療や福祉の分野にビジネスを掛け合わせることを文化的に忌み嫌います。

しかし、現実は人を救うための大きな問題として、お金ということに直面しているのです。

お金の問題を直視せずに、持続可能な国際協力は成り立たないということです。

 

 

 

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NGOが企業を巻き込んで財源を確保するのか、企業が事業の一部として社会貢献をするのか、国際協力のための会社を立ち上げ、資本を十分に確保できる事業を行う傍、途上国に対しての支援を行うのか。その方法は何通りかあるかと思います。

 

自分が国際協力に関しての具体的なアプローチをする前に、このような課題への対応策を考えておかねばなりません。